YD-202J開発についての思い

こんばんは、4月5日の販売分のYD-202Jにつきましてはご好評のうちに1分程度で準備数完売となりました。誠に有難うございます。
初回販売ではある程度の時間があったので、予想していませんでした。

一旦初回在庫が無くなった後で煽るつもりもないのですが、以前にKが「YD-202J」の開発について語っておりましたので、遅ればせながらこちらにて紹介させていただきます。


以下Kより~

まず、ベースとなりました試作ロットのYB-DIA202J Lot0の特性データーを
下記にご紹介いたします。
【Lot0特性データー】


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試作カスタム品
まず、後段をカスタマイズしてフラット特性に近づける
その後カーブがある程度までフラットになった
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(CUSTOMF参照)上画像のち、
更に出力フィルターの微調整でフルフラットまでもって行く

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(CUSTOMtone参照)
20Hz-20K(±0.071dB)




量産でも20Hz-20kHz周波数特性のグラフが最大誤差±0.15dB内で収まっている。
無理に追い込むことなくこの特性を出せることはキット開発で経験した中で熟知していましたが、Lepai TA-2020A+の後継機という事でLepai最終となった第九ロットの特性グラフを再現する為、以前は低域過多を意識して早い段階で高域を落とした特性にしていました。

そして完成した試作ロット(Lot0)を販売した後、お客様からのフィードバックで、ニーズがその位置ではなかったという事と、正確なトーンコントロールが出来るというYD-202Jの特性を良い方向に導くため、モニター的なフラット特性に調整してみました。
前述のようにノウハウを持っていたため、特に強引に調整するといったこともせず、あっさり調整が完了し、この度の販売に至りました。

これによりスピーカーの特性やサイズ、出力に左右されることのない本来のトーンコントロールの使い方ができるのではないか。

この価格帯でここまで出来るメーカーはまずないと思いますし、ましてや中国メーカーでは基本的に利益最優先主義なので、まずここまでの事はしません。
したとしても、ここまで調整するコストは販売価格に転嫁するはずですし、日本メーカーだとノウハウがあったとしても、根本的にこの販売価格では売らないと思います。

ではどうしてしたのか?

答えは・・「それが単純に出来るから。」

もちろんその分、色々なものを犠牲にしました。
結果、このアンプでの採算はほとんど上がりません。
ただ、このアンプの製品開発から得られたものは大きかったと思いますし、このアンプがきっかけとなり、より沢山の人にNFJの存在を知ってもらえるチャンスになれば!
・・との期待もあります。

こういった部分で、ニッチなニーズにマッチする会社としてNFJが存在意義を主張できればと思っております。

振り返ってみれば一昨年までは、受注に対しての出荷許容量が絶対的に足りない状態だったため、コンセプトに見合った商品の供給量が確保できない状態が続いており、一時は知らないうちに健全でない経営状況に陥っておりました。

しかし、様々な改善を加えて地盤の整ってきた今の状況であれば、これからそういったコンセプトを最大限に生かす事ができるのではないかと思います。

コストパフォーマンスこそがNFJの最大のメリットであり武器でもある。

今後多くの皆さんに支持されていくような会社にしていければ幸いです。
さあ、今こそはばたけNFJ、未来へ向けて・・・

以上、ご清聴ありがとうございました。

P.S:MCUマイコン)で実用的な制御を作るのは楽しいです。