真空管製品 第三弾!!
久々に真空管製品のご紹介です。
大ヒットモデルTUBE-01Jの発売が2016/6、その後にTUBE-03Jも発売され、お客様からは様々なフィードバックをいただきました。
まずは、TUBE-01J発売当時のバイヤーKのご挨拶を御覧ください。
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【開発担当&バイヤーKより】
・回路設計の見直しについて
真空管アンプの回路は古典的なと言いますか、本来あまり複雑な回路ではないので、「基本的な決まり事が多くない」という固定概念で設計をしていましたが、現代風に考えると、まだまだ改善した方が良い場所がありました。
古い概念を捨てて、現代の回路設計の応用を用いてNFJなりに改善を加えています。
・当製品の開発にあたって
この真空管ラインアンプはTUBE-01の頃から構想や設計、試作などのすべてを完全にNFJオリジナルとして私の方で進めてきたものです。
その甲斐もあって、色んな要素をモリモリに詰め込んだ「Jモデル」にするのも比較的容易に出来ましたし、NFJらしい高密度な回路基板になっていると思います。
パーツの追加と強化をしつつも低価格におさえ、価格に見合わない高音質・高信頼性・高密度基板設計を実現した、まさにNFJの醍醐味を実感いただける仕上がりになったと思います。
真空管ラインアンプをお持ちの方もお持ちでない方も、是非お試しいただければと思います。
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そこで2年の経験を生かし、当時は踏み切れなかった冒険も盛り込みつつ、価格を抑えた標準機として1から設計し直したのがTUBE-00Jなんですね。
それでは本日もわかりやすく解説していきますね。
『TUBE-01J』との相違
・標準付属真空管として6K4を採用
TUBE-01Jでは付属の真空管に6J1軍用管を採用していましたが、既に6J1が入手難ですのでTUBE-00Jでは、標準で6K4を採用しています。
設計自体は6J1ベースで行われておりますが、6K4でも問題ないように調整されています。本来の実力を味わっていただくには6J1(別売)をお勧め致します。
6K4が良くないということではなく、味わいの違いですので、お好みの真空管をお試しいただくのもTUBE-00Jの楽しみの一つです。
開発当初から6J1の枯渇が心配されていたんですが、最近では纏まった単位での流通も減り、価格もかなり上がってきています。当然J無しのTUBE-00は中国国内でも販売されますし、TUBE-01(J)、TUBE-03(J)なども併売されますので、今後は6K4が真空管製品の標準付属品となるようです。
6K4はまったりとした音なので、ある意味懐かしい音ですし、TUBE-01Jをお持ちでしたら6J1との聴き比べも、驚くほど個性が違うので面白いと思いますよ。
・電源安定回路を強化
ノイズフィルタリング回路を物量投入からピンポイントに。
製品内の電源安定回路をコンセプトから根本的に見直し、昇圧ICと反応速度の良い電源回路でノイズレス供給を目指した回路設計になっています。
TUBE-01Jとの大きな差の一つに、昇圧をICで行って電源フィルタもシンプルにトランジスタで行っている点が挙げられます。
電圧変動が少なく応答性も良いので、物量を投入せず回路を設計できるのも利点です。また昇圧ICの昇圧ノイズ自体はPWMアンプでのノウハウがありますからお手の物だったんですね。
・SN比の向上
電源回路の高電圧化と併せてグランドの安定を保ちつつ、特定周波数への電位差による隔離を更に強化。
上で書いた昇圧ですが、TUBE-00Jは12Vを約100Vまで昇圧しています。TUBE-01Jが56V程度ですから約2倍弱ほどになってますね。高電圧で電圧が安定して回路がシンプルになり、結果として(THD+N)が下がったのは素直にポイント高いです。
方向性としてはプレート電圧が上がると、よりスッキリとした音になり(反応)スピードが上がります。スッキリするとは言っても真空管らしさが減るわけではないので安心してくださいね。
TUBE-01Jでは緩く感じることのある打楽器の音などが、締まる感じだと思って頂ければいいかと思います。
・オペアンプによるバッファ回路を搭載
TUBE-00Jの特徴的な部分がこのバッファです。
どちらが良いというのでは無く、真空管の動作状態を重視する00Jと、色々な球に合わせられる調整範囲重視の01Jと言う感じです。
TUBE-01Jで歪ませて楽しむこともできたのは、こんな理由からだったんですね。
それとスタンダード機とは言え、抑えるところはキッチリ抑えてPILKOR製のフィルムコンデンサがバッファの出口に使われてるのは嬉しいですね。
・最大出力時でも余裕をもった出力カップリング
お馴染みBC特注品が最終的な出力カップリングに使われてます。
実はこの部分はBC特注品の基本スペックが高くとも、容量的にやや過剰かと思ったんですが杞憂でした。
バイヤーKにその辺りを訊いてみたら、ブーミーにならないようにギリギリのところでチューニングしたから大丈夫とのこと。
2年間の積み重ねがこんなところにも出てるんですよ。
・スタンダードモデルでも音質には自信あり!
全体的な回路の改善と受動部品を減らし効率化を図っていますが、個々の回路は性能的に向上しているため、トータルで見ると非常に高いポテンシャルを秘めた真空管ラインアンプとなっております。
今回は真空管製品の解説ですが、いかがだったでしょうか?
TUBE-01J開発当時から現在への流れは、真空管でもデジアンでも変わること無く、良い音の追求と多様な音の好みにお答えすることなんだと感じた次第です。
【ご注意】
※ACアダプターは別売です。推奨ACアダプターを同時にお求めください。
※本機はプリアンプです。パッシブタイプのスピーカー(アンプ内蔵ではない)と接続するには、別途パワーアンプが必要となります。
※内部には高電圧部分があり、接触すると感電によりけがを負う恐れがあります。また、火災の原因にもなりますので、絶対に分解や改造をしないでください。
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内部電圧上がってるので注意してくださいね!
【製品仕様】